転職サイトと転職エージェント

 

転職活動を開始する

転職活動の準備が整えば希望の職種や、希望勤務地、業種などの条件から、求人を探し始めます。
この際に、多くの求職者が「転職サイト」と「転職エージェント」を利用することでしょう。
どちらも転職活動を支援するサービスですが、どちらを利用すべきか悩む方も多いでしょう。
ここでは、それぞれの違いや特徴について解説していきます。あなたに合った方法を選ぶことができます。

転職サイト

転職サイトは、インターネットに接続できる環境にあれば、自分のペースでいつでもの希望に合った求人探しが可能です。また、複数のサイトに登録することも可能です。　
　ネット完結型の転職サイトでは、業種・職種・勤務地等で検索し、転職サイトから希望に沿った企業に応募することで書類選考から面接まで一連のフローがネット完結することができます。　最近の求人サイトでは、求職者がWeb履歴書を公開し、企業側からオファーを受けつける「スカウト機能」も提供されています。これにより、あなたの経歴を評価している企業からのアプローチが増え、書類選考や面接の確度があがります。
　転職サイトではサイトからすぐに応募ができる上、転職サイトによっては履歴書などの応募データを複数の求人に同時に応募することも可能な場合もあります。

【特徴】
・時間、場所問わず自分のペースで転職活動を進められる
・業種・職種など、未経験者を歓迎する求人が多い
・多数の求人情報に閲覧でき、比較検討しやすい
（Web上でも会員登録が必要な場合が多い）
・Web上で求人にすぐ応募できる


転職エージェント

対面型の転職エージェントとは、転職希望者への求人情報の提供や企業との調整・交渉をする、厚生労働大臣から正式な認可を受けた会社を示します。
　転職エージェントには「キャリアアドバイザー」が求職者と企業の間に入り、転職をサポートするのが一般的です。キャリアアドバイザーは、まず登録時の面談などによって求職者の希望をヒアリングし、求職者のスキルや経験を見極めたうえで企業側に紹介します。それにより、企業へのPR効果が高まり、採用にかかる手間の大幅な削減を期待できます。

　また転職エージェントでは、一般公開していない求人（非公開求人）を多数持っていることが多く、企業への質問や、給与の交渉、企業との面接日程の調整なども転職エージェントが代行し、スケジュール調整など、転職エージェントを通して対応してくれるのが特徴です。

【特徴】
・キャリアアドバイザーとの面談で、転職活動の相談ができる
・非公開の求人情報を多数もっている。（求人数が多い）
・自身の希望にあった求人を紹介してくれる。
・単価交渉や面接日程など、企業とのやり取りを代行してくれる。
・履歴書、職務経歴書の書き方などのアドバイスを受けられる

 

転職サイトと転職エージェントの違い

 

それでは「転職サイト」と「転職エージェント」を比較してみましょう。

  転職サイト 転職エージェント
サービスの特徴 ネットで完結する 対面が必須
気軽さ 自身のペースで開始可能 担当者と面談を行う必要あり
求人数 自身で検索する エージェント経由で紹介
日程調整（企業とのやり取り） 自身で調整 キャリアアドバイザーが代行
単価交渉 自身で調整 キャリアアドバイザーが代行
キャリア相談 アドバイスを受けれない 自身の強みを引きだしてくれる
面接対策 自身で実施 模擬面接などの対策が可能
情報収集 企業内部の情報までは引き出せない 企業内部の情報を参考にできる
その他 スカウト機能(Web履歴書を見て興味を持った企業からオファーが届く) 履歴書や職務経歴書の作成支援(アドバイス)

 

大手転職エージェントのマイナビのアンケート調査によると、1年以内に転職経験のある20～39歳の200人に、「転職活動で登録したサービス」を聞いたところ、
一番多かった回答は「転職エージェントと転職サイト、どちらも登録した」で29％で、次に「転職エージェントのみ登録した」が26％、「転職サイトのみ登録した」が24％と続き、それぞれにあまり大きな差はありませんでした。
　以上を参考にしてあなたの転職活動に合った方法を選ぶことができます。


筆者の失敗談「その1」

筆者もITエンジニアをしていたころ、転職エージェントを利用していました。上記でご紹介のとおり、転職エージェントにはキャリアやスキルを相談できるキャリアアドバイザーがいるのですが、筆者はこのキャリアアドバイザーの「ハズレ」を引いてしまったのです。

　と言うのも、キャリアアドバイザーとの面談の際に、こちらの自己紹介にもかかわらず、ずっとスマホをいじっているありさまでした。さらに、就業が決まった後に、現場で生じたトラブルでも何のサポートもないどころか、筆者自身が悪者にされたのです。結局、筆者は現場を去りそのエージェントと関わることを拒否しました。

　このように数ある転職エージェントの中でも、ごく限られた人物かもしれませんが、あなたがキャリアアドバイザーとの面談の際に、もし相性が合わないと感じたならば、遠慮なくキャリアアドバイザーを代えてもらうか、そのエージェントは避けるべきです。企業が求職者を選ぶのはもちろんのことですが、求職者側も選ぶ権利はあるのですから。あなたの素晴らしい転職活動を心より願っております。

筆者の失敗談「その2」

既にご紹介の通り、転職サイトの特徴である複数企業に応募する際には十分に注意が必要です。
　それは、複数企業に応募した際に、書類審査を通過すると各企業側から面談日程の打診があります。その際には、各企業と被らない日程で調整する必要があるのですが、企業側からは「○○日に面談に来てほしい」と依頼がありましたが、運悪く他企業との面談日に被ってしまい、「他企業との面談がありまして、△△日に変更して頂きたい」と伝えたところ、「弊社が第一希望でないのであれば面談は結構です」と断られてしまいました。

必ずしも正直な回答をして良い結果が出るとも限りません。この場合は、「こちらの統合で大変恐縮ですが、時間を○○時に変更頂けないでしょうか？」と同日でも他企業と被らない時間で面談日程を調整すべきでした。